虚無感の先に -天皇杯決勝総括-

肩を落とす選手達を拍手で迎い入れる川崎フロンターレサポーター。試合後に掲げられた風間監督への横断幕。大久保嘉人の挨拶に対する涙。あの光景はぬるいのだろうか。それとも幸せな光景なのだろうか。三冠を獲った長谷川健太監督のサッカーが結果を伴わなくなった途端にサポーターから愛されなくなった事を愁いながら、そんな事を考えた。

「タイトルを取らなければ何も残らない」というのは第三者の視点だ。無冠で終わった風間監督時代の川崎フロンターレのサッカーは数年後には多くの人に忘れられるのだろうが、川崎サポーターにとっても同じかどうかは分からない。また、新監督は継続路線である事も大きい。同じ継続路線で成功した広島のミシャ→森保の前例を考えても、この決勝戦が川崎にとっての“集大成”にはならない可能性がある。来シーズンへ向けて今の道が続いている事を感じる事ができる川崎サポーターは実は幸せなのではないだろうか。


いつもはガンバ一色の万博記念公園駅が天皇杯仕様に

■虚無感の先に

ガンバが勝ち残る事を信じて購入したチケットは川崎側の指定席だった。ゴール裏も近かったので彼らのこの一戦にかける想いの強さはチャントの声量からも伝わってきた。想いが強ければ強いほど夢破れた時のショックは大きく、「もしも川崎が負ければ・・・」という視点は(川崎サポには悪いが)正直に言ってこの試合の見所の1つだった。第三者的に悲劇はエンタテイメントなのだ。

結果は“良いサッカーをして負ける”というこれ以上ない儚いものとなった。

風間監督と大久保嘉人のラストゲームという点に加え、CS準決勝の悔しさも背負っての一戦だったと思う。それらが力になったのか、重荷になったのかは分からないが、敗戦という結果になってしまった時点でそれらは虚しさを助長させる要素となった。

ただ、味わった虚無感が大きければ大きいほどクラブへの愛が強まる不思議。補強の進んでいる川崎は来シーズンもきっと強いだろう。敗戦を否定するブーイングではなく、拍手の先に未来がある。


初めてラウンジ付きシートで観戦

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