【書評/読書感想】「僕がバナナを売って算数ドリルをつくるワケ」(天野春果)

川崎フロンターレとの3連戦を前に読みなおした一冊。タイトルからは何の本か分からないけど、一応、サッカー本。ただ、中身は「サッカー(川崎フロンターレ)という武器を使って、いかに地域を活性化するか」がメインテーマ。Jリーグサポーターにはお馴染の川崎Fの面白企画が実現に至るまでの過程やその企画に対する想いが紹介されている。

僕がバナナを売って計算ドリルをつくるワケ

■「多様なきっかけ」と「楽しむ事」

最近、連続してこの手のスポーツビジネス本を読んでいる中で共通するキーワードを2つ見つけた。1つは「きっかけ」を沢山作るという点。

川崎Fの例で言えば、「動物園をスタジアムに呼ぶ」という企画は子供を動物園きっかけでサッカー観戦させる事ができるし、時には対戦相手のスター選手をフィーチャーする事で興味を喚起させるなど川崎Fはこのきっかけつくりの意識が高い。

コアサポーターから見れば「川崎Fは馬鹿な企画ばっかりやって試合の緊張感をそいでいる」と思ってしまう部分もあるだろうし、実際そういった弊害もあるのかもしれないけれど、それ以上に多彩なアプローチが新たなファンを生んでいるメリットの方が大きいのだと思う。

もう1つは「社員(企画仕掛け人)自身も楽しんでいる」という点。勿論、遊びではなくビジネスなので成果を上げなければ意味がないものの、本書で紹介されている様々な企画に対して川崎フロンターレのスタッフが本当に楽しいものになると心から思っている事が伝わってくる。だからこそ、実現にむけてハードルが生まれても頑張れるし、協力者も増えるのだと思う。某アイドルプロデューサーが「マーケティングなんて不要。自分が面白いと思ったものをやるのが一番」的な事を発言していた事を思い出した。

アイデアをどのように生みだすかという啓蒙本としても十分楽しめる一冊。刺激になった。ガンバもいつかこういう本が出せる時がくればいいな。

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