【書評/読書感想】「ヤンキースのユニフォームにはなぜ選手の名前がないのか?」(鈴木友也)

スポーツビジネス本。ヤンキース、レッドソックス、ドジャースのMLB3球団の事例を中心に球団経営哲学が紹介されている。印象的なのは一見スポーツとは直接的には関係ない顧客満足度を高めるアプローチの数々。Jリーグでは川崎フロンターレがそういうアプローチをしているクラブの筆頭だと思うが、スポーツ観戦がメインではない人もスタジアムに集めようという発想は斬新。

そうしたアプローチの中で特に面白かったのは「Fun is Good」のスローガンで独立リーグながら経営に成功しているセンイツの活動を紹介している章。「お風呂に入りながら試合を観られる席」、球場内に「卓球台」・・・etc. 「スポーツを観なくても楽しいスタジアム」というアプローチはスポーツクラブが地域に根付く上で大切だと改めて感じた。

ヤンキースのユニフォームには

■スタジアムの在り方

新しいお客さんを呼び込む事も大切だが、タコツボ化が叫ばれて久しいJリーグにとって客単価を高めるという視点も重要である事は間違いない。身近な例で言えば、ガンバ大阪は「美味G横丁」の誕生でサポーターの来場時間が早くなったという事例がガンバ大阪前社長・金森喜久男氏の本の中で書かれてあったが、まずスポーツクラブが取り組むべきテーマはここかもしれない。

多くのサポーターにとってスタジアムでの過ごし方(食べるもの、買うもの)はある程度ルーティーン化されている。そういう熱心なサポーターにどうやって新たな出費をさせるのか。本書内では地元で有名なレストランをスタジアム内に誘致した例が紹介されていたが、地域貢献という視点からも同様のアプローチはJリーグでも非常に有効だと思う。

シーズンオフは意識的にサッカー以外のスポーツ本を読んでる。新しい発見が多くて楽しいのでオススメ。

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