【書評/読書感想】「僕らがサッカーボーイズだった頃2」(元川悦子)

フットボール批評でお馴染みのカンゼン社さんから頂いた育成本。「2」って事は多分「1」もそこそこ売れたのだと思うし、実際面白かった。プロに入るまでの小学生~高校生時代にスポットをあてて、本人や指導者、親の証言と共に成長過程を振り返るという内容。

育成関係の本や記事を読むと毎回思うのは練習内容も大切ながら、最重要な事は選手の心へのアプローチだという事。男兄弟に囲まれて育ったヤットや、厳しい父親に育てられた本田の章を読んでいると、家庭環境が果たす役割は大きい。一方で、クラブ関係者も選手への心のアプローチを工夫しており、本書内ではあまり表に出る事がない地道な献身を知る事ができる。

僕らがサッカーボーイズだった頃

■今野泰幸がプロになれた理由

本書では全部で13人の選手が登場する中で1人だけ異質な選手が登場。上記の通り、基本的には各選手の「強いメンタリティ」のエピソードが紹介されているにも関わらず、「人見知りが原因でセレクションに落選」や「受け身」といったプロ選手らしからぬ言葉が並ぶ章がある。その章の選手とは・・・言わずもがな、我らが今野泰幸

プロ向きではないであろうメンタリティに加え、本書を読む限り練習環境もそれほど恵まれていたとは言えない様子。そんな今ちゃんがプロに慣れたのは凄まじいポテンシャルがあった事に加え、一般的には恵まれていないと思われている環境が今ちゃんにはマッチしたという偶然。運もある。

指導者との出会いも運の要素がある。今ちゃんにとっては「ボール奪取能力」という才能を見抜いてくれた指導者との出会いは最高にラッキーだった。この今ちゃんのエピソードからは育成には正解がない事も学べる。本質的には十人十色のアプローチが必要なんだろうとも思う。

育成の奥深さ知れます。育成年代好きは必読の一冊。

ワールドカップ 今野 電光掲示板

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