【インドネシアサッカー観戦記】カオスがもたらす熱狂のスタジアム

インドネシアの国内サッカーリーグ「ISL(Indonesia Super League)」を観に行ってきました。

このISLを「アジアで一番熱狂的なリーグ」を評する人が結構いる事は知っていて、一度機会があれば行ってみたいと常々思っていたんです。最近では、「スカパー!がインドネシアでJリーグを放送」や「Jリーグ初のインドネシア人選手・イルファンの甲府加入」といったニュースが報じられるなど日本のサッカーファンとの距離が縮まってきた事も好奇心に拍車をかけました。

そして、さらにインドネシアに興味をもたせてくれたきっかけは「ガンバ大阪のアジア戦略」。この国で親善試合やTV番組を放送する事が決定するなど、心情的にも一気に近い国に。インドネシア人にガンバの事を好きになってもらうためにまずは我々が彼らを理解しなくてはという気持ちもあり、Jリーグのオフシーズンを利用して2月15日~18日の3泊4日インドネシアの旅へ飛びました。成田~ジャカルタ片道7時間半の旅。ANAで直行、往復8万円弱でございます。

ちなみに、今回観戦した試合はジャカルタから車で4時間程度のバンドゥン(Bandung)という町をホームタウンにするクラブ「プルシブ(PERSIB)」のホームゲーム。当初はインドネシアで一番熱狂的なサポーターを持つとされる「アレマ・インドネシア(AREMA INDONESIA)」(ヤットにオファーを出したと報じられたクラブでもあります)の試合を観に行く予定だったのですが、アレマのホームタウンであるスラバヤ付近の火山が噴火した影響で急遽試合中止に・・・。

インドネシアサッカーゴール裏

インドネシアサッカースタジアムメイン

インドネシアサッカー選手整列

■カオスがもたらす熱狂のスタジアム

ただ、プルシブもインドネシアサッカー初心者の私からすれば十分すぎるほど熱狂的でした。これ以上の熱狂は暴動です。サッカーに対する熱量がJリーグのサポーターの比ではありません。初めて埼スタに行った時やアルウィンでアルプス一万尺を聞いた時以上の衝撃を受けました。「アジアで一番熱狂的」という触れ込みは伊達じゃない。ゴール裏のサポーターが応援を始めてからしばらくは鳥肌が止まりませんでした。

Jリーグ以上に声量のあるチャント、ダイナミックな応援の動き、同じタイミングで立ち上がり声をあげる事で生まれるスタジアムの一体感・・・この国の人々にとってサッカーがどれだけ大切なものか数分で理解できました。同時に、私(達)が大好きなサッカーはインドネシア人も大好きなんだと知れた事になぜか無性に感動しました。私の両隣に座った強面のインドネシア人のスリに怯えながらも、サッカーで異文化の人間が同じ想いや興奮を共有できる素晴らしさに試合中にも関わらず涙が出そうになりました。インドネシアに行って良かった。

インドネシアサッカースタジアムグッズ

一方で、誰に対しても勧められる部類のものではない事も確か。事実、スタジアムでの暴動は頻繁におきているようで、中には死者まで出ているようなケースも。今回の旅で家に泊めてもらった先輩にも1人でスタジアムに行く危険性を何度も言われましたし、当初スタジアムまでの送迎をお願いしていたドライバーも「やっぱりスタジアムに行って車壊されたら嫌だから無理」とドタキャンをしてくるほど。

私が観戦したこの試合は暴動までは起きなかったものの、試合中に信じられない数のペットボトルがピッチにむかって投げられるし(選手が拾ってピッチ外に出していた)、試合中ずっと中指立てて明らかに汚い言葉を叫び続けている人はいるし、発煙筒も普通に焚いてる。そして、そういうアクションをしている人がスタジアムにおけるマイノリティではないというのが驚きです。これが本当のカオス。Jリーグならこの試合だけで何人の出禁者が生まれたんだろう。

インドネシアサッカーペットボトル

インドネシアサッカー警察

ただ、そのカオスはISLの魅力を下げるものではない様。国際的には問題にされるであろうスタジアムの治安も、びっしりサポーターで埋まったゴール裏の風景や女性•子供のサポーターが多い事から推測するに国内的にはむしろ魅力として映っているのではないかとすら感じました。信じられない人数が配置される警察も、飛び交うペットボトルや罵声も、ISLなりの様式美。日本における相撲の座布団と同じようなものなのかもしれません。

今は「何もかもJリーグの方が上だろうな」という目線でISLを観ていた事を改めなくてはと感じています。各国でその国独自の魅力は必ずある。ガンバというクラブ単位だけではなくJリーグとしてもアジア戦略として東南アジア各国との提携を強めていく中で、Jリーグの魅力を売り込む事以上に逆に魅力を教えてもらう事も多々出てくるのだろうなと感じるインドネシアの旅なのでした。

インドネシアサッカーサポーター

インドネシアサッカースタジアム1

参考①:ISL公式サイト
参考②:PERSIB公式サイト

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コメント

hirobrownmikiさん>こんばんは。コメントありがとうございます。 「Jリーグもインドネシアリーグから学ぶモノがある」はどの国のリーグに対しても同じなのだとは思いますが、私が当初インドネシアサッカーをなめていたからという部分もあります。幣ブログの記事の引用等々はご自由にして頂いて大丈夫です。ご丁寧に事前連絡頂きましてありがとうございました。

お久しぶりです☆

この記事は非常に興味深いですね。ガンバがインドネシアとの提携を発表したので、ベトナムやタイよりも興味はあったんです。特にJリーグで通用しなかった選手がインドネシアで1000万円以上のサラリーをもらえるリーグとしても資金的余裕があるとの話も知ったいたので。

サポーターの熱気ぶりや警官の配置の多さも写真を通じてハッキリと理解できました。

また、ブログ主様の言う「Jリーグもインドネシアリーグから学ぶモノがある」という部分に妙に惹かれてしまいました。僕も現地に行ったらそう考えるのかもしれませんが。

貴方様がサッカーに対して真摯にご覧になられてる事も伝わってきつつも、冷静に日本サッカーと比較されている点が斬新かつ魅力的です。

僕もサッカーブログやってますが、このページの記事をURL付で今後紹介させてもらっても宜しいでしょうか!?

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