【書評/読書感想】「フットボール百景」(宇都宮徹壱)

お馴染み宇都宮徹壱さんがサッカーダイジェストで2008年から連載していたコラム「フットボール百景」をまとめた一冊。ちなみに、連載のオファーを出したのはガンバサポにはお馴染みの川原崇さんであった事がプロローグで明らかになっており、勝手に縁を感じながらの読書開始。

コラムをまとめている一冊ゆえに共通したテーマは無し。ただ、その中でもキーワードを挙げるのならば「マイナー」とか「多様性」という言葉になる。これは本書だけではなく、宇都宮さんに対して持つサッカーファンの印象と同じかもしれない。Jリーグと日本代表しかほぼ観ない自分としては、この本で「地域リーグ」や「サッカー弱小国」が持つサッカーの魅力を知る事ができる他、最近の宇都宮さんの代名詞的になりつつある(?)「マスコット」への注目など、違った視点も提供してもらえる。

フットボール百景 宇都宮徹壱

宗教や政治といった海外サッカーでは切っても切り離せないテーマからサッカーを書いたかと思えば(文化的側面からサッカーを語れる人は貴重)、大分のマスコットである二ータンがどうとか、海外のビールが美味いみたいな話が出てくるなど、緩急の付け方はまるで我らが遠藤保仁のような・・・ちょっと違うか。

先日感想を書いた「ボールピープル」(近藤篤)も近い雰囲気があったけど、良い意味で「ゆるい」サッカー観戦術も持っている人の言葉をシーズンオフに読めたのは良かった。この力を抜いた自然体で素直にサッカーを楽しむ姿勢は自分を含め、それなりに長年サッカーを観てきている人ほど忘れている部分なのかもしれないなぁと。試合を観ては課題を指摘して、応援するという行為に対しても「サポーター論」だとか難しい事を言い始めて、単純にもっと気軽にサッカーを観て、サッカーを楽しむ事を取り戻したい・・・そんな事を思わせてくれる一冊でした。

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