【書評/読書感想】「日本サッカースカウティング127選手-世界基準で見る本当の実力-」(ミケル・エチャリ、小宮良之)

Jスポーツで連日放送されているサッカー番組「Foot!」がオリジナリティをキープできている要因の1つは外国人コメンテーターの存在があると思う。異文化からの目線は新たなものを発見させてくれる事が多い。今回紹介する本も異文化目線で日本人選手をスカウンティングした結果がまとめられた一冊という事で欧州目線での選手評が読めて面白かった。

スカウンティングしたのは「ミケル・エチャリ」氏。現在はバスク代表監督で、レアル・ソシエダで強化部長を務めたキャリアを持つなどスカウティングの第一人者。そろそろ補強のシーズンという事で隠れた才能が本書で発見できるのではないかと思いながら一気に読破。ただ、代表戦やJリーグをそれなりの頻度で観ているという前提がないとおすすめできる本ではないです。逆に言えば、弊ブログを読んでいるようなマニアな皆さんには大変おすすめの一冊であります。

日本サッカースカウティング127選手 (2)

■ガンバの選手がどう評価されているか?

ネタバレを連発するのも申し訳ないので、ここではガンバ関連選手評に関してのみ少し紹介。最初に異文化の目線でのサッカー評は新たな発見をもたらしてくれる的な事を書いたものの、「今野評」に関してはガンバサポと同じような感想を持っていた。つまり、プレーがボランチ的で、センターバックのそれではないという事。高さという身体的な不足もさる事ながら、前でチャレンジしすぎる姿勢を危惧する指摘が何度か出てくる。2013年は試合で気持ちが入り過ぎているという指摘もあり、勇猛さが逆効果になる・・・要はDFとしてはしてはいけないファールの多さをネガティブに捉えられている。一方で、インターセプトや攻撃面でのセンスは高く評価されている。

そして、「ヤット評」に関しても実は新しい発見という感じではなく、ガンバサポの評価と近い。評価されているのは戦術眼が高く、縦パスのセンス。ここ数年は少しずつプレースピードが落ちているという指摘はあるものの、高い評価は揺るがない。

「宇佐美評」で面白かったのはスカウティングでは分からない性格の問題の可能性を指摘されている点。まあ、五輪のタイミングでチェックされた様なので、そう見られるのは仕方ない気も。ただ、あの時の経験があって今の宇佐美があるのでここ数カ月の宇佐美評を聞いてみたい。プレー面ではベタ褒めで、「スモールエリアだけではなく、ワイドエリアでプレーするビジョンと技術もある」との事。

■右サイドバック

本書には色んな選手のスカウンティングが載っているのですが、気がつくと強化本部長気どりで右サイドバックの選手の部分にばっかり付箋を貼っていた。個人的には米倉(ジェフ)評が読みたかったのだけど、残念ながら記載なし。これからJ2はプレーオフ、J1は昇格&残留争いと佳境をむかえる中で3人の右サイドバックの選手を「来年ガンバにくるかも・・・」という視点と共にチェックしようと思っています。

1、福田健介(甲府)
→攻撃的で帰陣も速く、走力に力強さを感じる右利きでクロスの制度もまずまず。ラフなタックルがネガティブに評価されているけど、球際の強さがガンバに足りない部分でもある。甲府は残留濃厚だし、29歳。移籍の可能性は低いか。

2、安藤淳(京都)
→最近は試合に出てないみたいだけど、怪我?今シーズンのキャプテンで29歳。ガンバとの開幕戦でゴールを決めた選手。技術低いけど気持ち強い系でタックルが持ち味。今週のガンバ戦出ないのかな。プレーオフでもいいけど、観てみたい。京都がJ2のままなら・・・という気がしない事もないけど、年齢的にも移籍の可能性は低いか。

3、高橋峻希(千葉)
→レッズの印象が強いけどジェフにレンタル移籍中。23歳でまだ若いし普通にレッズ戻るか。右サイドバックとして紹介されているけど、米倉がいるから左サイドバックとして出ている様子。攻撃的なキャラクターで果敢なプレー判断が多い。大森との右サイドのコンビを組んだら躍動感出そう。ジェフは両サイドバックに良い選手がいるのか。プレーオフで最注目の選手かも。

こんな感じで、移籍シーズン前、試合観戦前の予備知識として読むのも楽しい一冊。個人的には毎シーズンの総括として「2012年版」、「2013年版」という形で毎年12月上~中旬あたりに出して欲しい。

※関連記事:【書評/読書感想】「Jクラブ強化論」(田中直希)

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