【書評/読書感想】「Hard After Hard  かつて絶望を味わったJリーガーたちの物語」(大泉実成)

話題の「2ステージ制」や「ポストシーズン」を軸にしたJリーグ改革、この改革で増加予定の10億円は報道によると「メディアへの露出や、選手の育成」に使われるそう。Jリーグでプレーする選手達はこの報道を知り、何を思ったのだろう。選手達目線で考えればどこにお金を使われるのが嬉しいのか考えた時、これを挙げる選手は結構多いのではないかと推測する。

「セカンドキャリア」

今回紹介する本は「現役時代もハード、引退してからもハード」なJリーガーの人生を本人や関係者へのインタビューを中心に見定めようとしたコラム(サッカー批評で連載中)を一冊にまとめたもの。主に1993年のU-17世界選手権で活躍した財前宣之、船越優蔵、中田英寿らを中心に、性のトラブルを経験した菊池直哉、元選手会会長としてセカンドキャリアへの問題に取り組んだ藤田俊哉などが登場。扱うテーマがテーマだけに基本重い話なのだけど、重い=重要であり、未解決であって、さらには誰しもが避けて通れない道であるがゆえに興味深く、一気に一冊を読み終えた。


hardafterhard_hyo.jpg


救いなのはこの本に登場する元Jリーガーは傍から見ればハードな状況に追い込まれていたとしても、それぞれの立場で前向きに物事を考え、新たな道を進もうとしている点。そういう意味では逆に勇気づけてもらえる一冊として読む事もできるかもしれない。

ただ、この本には載らない非常に厳しいセカンドキャリアを歩んでいる選手達が沢山いる事も安易に想像がつく。たまに報道される元Jリーガーの犯罪のニュースには毎回落ち込まされる。一時期は僕達サポーターに夢を与えてくれていた選手達が犯罪を犯すまで追い込まれていたのかと想像すると本当に辛い。

サポーターとしては、選手が応援しているクラブから離れると一部選手を除けば、その後何をしているか分からない場合が多い。サポーターとしてJリーガーのセカンドキャリアに対して何かしてあげられる事は少ない。正直、何も思いつかない。だからこそ、試合中と同じく、せめて声をあげたい。選手ではなく、仲間であるサポーターに届くように。この問題を少しでも多くの人に認識してもらえるように。制度として、組織として、Jリーガーのセカンドキャリアのサポートをもっと充実して欲しいと切に願う。

重要度の割には注目度が低く、報道量も少ないテーマである「セカンドキャリア」。Jリーグが改革期を迎えようとしている今、考えておいて損はないテーマである。


にほんブログ村 サッカーブログ ガンバ大阪へ
投票お願いします。



ツイッターもお願いします。

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバックURL:
http://7additionaltime.jp/tb.php/502-80ee0a78