【書評】「道を拓く力」(今野泰幸)

先週読んだヤット本「眼・術・戦」に引き続き今ちゃん本「道を拓く力」を読んだ。ヤット本を一言のキーワードで表わすならば「強気」。一方で今ちゃん本を一言で表すのであれば「生真面目」。今ちゃんの真面目な考え方やエピソードが詰まったエッセイ的な1冊。


今野本
付き合った女性の数が暴露されている部分もあります。

西部さんが書いていた「眼・術・戦」と違い、この本は第三者の目線はなし。今ちゃんの自己分析のみ。ゆえに捉え方、まとめかたは読者次第。私が一冊を通じて印象的だったは今ちゃんの生真面目な性格がベースとなった「消化力」。これが今ちゃんをここまで成長させたんじゃないかって事。もう少しくだけた表現をすると全ての経験やコーチ、チームメイトの助言を1つも無駄にする事なく自分なりに解釈して成長の糧にしていったのではいかと。

この本の中には札幌時代の「岡田監督」、ユース時代の「大熊監督」、FC東京時代の「城福監督」の3人が成長過程のキーマンとして登場し、それぞれの指導者に気付きを与えられ、そこから自分なり消化し、成長へとつなげた事が紹介されている。レベルの高いチームは戦術理解度が高いと言うけども、今ちゃんも個人戦術の理解の早さ、深さが人より優れているのだろうなと感じたし、それを支えているのは真面目なパーソナリティ。妥協も全く感じられない。

そうした中でガンバへの移籍も何か新しい気付きを求めての事だったと思うけど、降格した昨シーズンは新しい気付きは非常に少ない苦しい一年だったのではないかと推察できる。本の中でも「自分を見失いそうになります」「生きている感じがしない」という表現でガンバでの1年目、苦しかった胸のうちを明かしてる。一人で打開というタイプではなさそうなので相当苦労したんじゃないかな。

ただ、そうした時期を乗り越えて、理論家の雰囲気漂う長谷川健太監督とは結構相性がいいんじゃないかという期待感がある。納得さえすれば指導者の指示には素直に従い、全力でプレーできるメンタリティのある選手なのでボランチ起用も前向きにトライしてくれているはずと更なる成長に期待したくなった。

また、昨シーズンは「遠慮があって」発揮できなかったリーダーシップ(コーチング)にも今シーズンは期待したいところ。本人も自覚しているようだったけど、年齢的にもキャリア的にもそこは当然期待される部分だし、もはや責任でもある。そうしたコーチングの積み重ねがチームの成熟につながり、若手選手の成長になり、クラブの伝統になる。仲間に気を使える今ちゃんの言葉は岩下の叱咤激励とはまた違った形で響くはずだし、それが今ちゃん本人のレベルアップにもつながるはず。

と、色々書いてきたけどヤットも今ちゃんもタイプこそ違えど「分析」「理解」「実行」の能力がめちゃくちゃ高いのだと思う。その能力を発揮できるタイミングとか発揮できるまでの時間、シチュエーションに違いがあるだけ。トッププレイヤーは頭も良くなくちゃなれない事を改めて痛感させられた。

P.S.こんな文章を書くと、ガンバ史上最強の頭脳であるツネ本を読み返してみたくなるな。

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