【ACL南京遠征記】高揚の末には虚無があるけど -江蘇蘇寧戦-

【江蘇蘇寧 3-0 ガンバ大阪】

済南、広州、上海に続く4回目の中国ACL遠征の地は南京。只今、現地時間で25時を少し過ぎたところ。試合後、解散場所となったヒルトンホテル付近の唯一深夜営業していた食堂で軽く残念会を行い、戻ったホテルの部屋でこのエントリを書いている。深夜便の飛行機で日本を経ってから24時間以上無睡眠。さすがに疲れた。

平日に会社を休んで異国まで来て、愛するクラブの選手達にブーイング。そんな私達を取り囲む中国公安局の皆様。客観視すると少し笑ってしまう。自分は何をしているのだろう。ACLアウェイ遠征をする度に自問するのは恒例行事となりつつある。近年はアウェイでは勝てない事が多く、改めてサポーター活動は苦痛を伴うエンタメだと痛感する。いつも心配ばかりしている。文句ばかり言っている。まあ、だからこそ応援するのだけど。


サポーターエリアからの景色。3階席で応援


スタジアム内コンコースにて

■孫文の言葉からサッカーを考える

初のACL遠征となった中国・済南で相手サポーターから石を投げられてから10年。国内では味わえないアウェイ感が好きで未だに旅を続けている。ブーイングはされるのも好きなのだ。


試合前には孫文が眠る「中山陵」を訪問

“中国人は砂の民である。石にも、まして岩にもなり得ない民族である”

これは南京に眠る中国の政治家(革命家)孫文が残した言葉だが、ことサッカーにおいては当てはまらないらしい。町中での無秩序ぶりには辟易させられるが、スタジアムでは団結力を見せてくるから面白い。まさか中国のスタジアムでコレオグラフィーを見せられるなんて想像してなかった。

広州恒大サポーターと比べると江蘇蘇寧サポーターは大人しいし、だだっ広いスタジアムゆえに目立つ空席は試合の緊張感を失わせる要素の1つになっていたが、ガンバの試合の入り方の方がより緊張感がなかったというのが今節の総括。

我々サポーターがガンバ大阪に対して過剰な夢や期待を乗せたがる事は否定しないが、せめて立ち上がりの10分で2失点もしないでくれと望む事は贅沢なのだろうか。前回対戦の反省を活かして前半から積極的に戦って欲しいと願っていたのにも関わらず、逆に立ち上がりで試合が決まってしまった。正直に告白する。2失点目の際、自分の心が折れた音がはっきりと聞こえた。ダメだこのチーム……。

ただ、こんな状況でもグループリーグ突破の可能性がある奇跡。最後に、再び孫文の言葉。

“人生すべて七転八倒だ。大切なことは慌てないことだ。絶望さえしなければ必ず成就する”


今回のチケットはキーホルダー付

関連記事①:【ACL遠征記】広州恒大-ガンバ大阪@天河体育中心体育場
関連記事②:【ACL遠征記】メルボルン・ビクトリー-ガンバ大阪@AAMI Park




【ACL遠征記】「ROD LAVER ARENA(ロッドレーバーアリーナ) ツアー」に参加した話

メルボルンといえば全豪オープン。全豪オープンといえば「ROD LAVER ARENA」。Jリーグ中心の生活ゆえテニスをはじめ、他の競技はあまり観ないものの、錦織の活躍でこのアリーナの存在くらいは知っていた。また、アリーナはガンバがACLで試合をした「AAMI Park」や、最高のスタジアムツアーを経験できた「MCG」の近くに併設されている。スタジアムの立地的にはテニス→AFL→サッカーというスポーツ観戦三昧の1日を過ごせる。なんて羨ましいんだ。ちなみに、ツアー参加料金は強気の20ドル。英語が分からない外国人には5ドル割引とかあればいいのに。


ロッドレーバーアリーナ外観


アリーナ前には芝生のスペース。全豪オープン時にはここで色んなイベントが開催される


隣には「ハイセンスアリーナ」


アリーナツアーの受付


ロッカールーム。ゴルフ場みたいな雰囲気


錦織が全豪オープンで使ったロッカー


通路には歴代全豪オープン優勝者の写真


トロフィー


記者会見ルーム


サッカースタジアムの記者会見ルームではありえない傾斜


コート。普段はライブ等のイベント利用が多いのだとか


どの席からでも観やすい


VIPルームからの眺め


近くには色んなコートがあります


屋外コート


全体的にサッカースタジアムよりリッチな雰囲気


名選手達の画


メルボルン市内には「TAB」と呼ばれるスポーツを対象としたギャンブル屋が沢山あります

関連記事①:【ACL遠征記】メルボルン・クリケットグラウンドのスタジアムツアーに参加した話
関連記事②:【ACL遠征記】「ETIHAD STADIUM(エティハド・スタジアム)」ツアーに参加した話



【ACL遠征記】「ETIHAD STADIUM(エティハド・スタジアム)」ツアーに参加した話

前回書いた「MCG」に続くACLメルボルン遠征で訪れたスタジアムツアーの第2弾。今回は「ETIHAD STADIUM」ドックランズ・スタジアム (Docklands Stadium)とも呼ばれている。

ここは過去にガンバの他、JリーグクラブがACLにて試合をしているのでお馴染みのスタジアム。場所は「サザンクロス駅」というメルボルンの超都心に位置し、駅から徒歩数分のアクセスの良さ。周りはビジネスビルだらけなのでメルボルン市民は仕事帰りにスポーツ観戦という習慣がありそう。日本で例えれば「東京駅」や「梅田」にスタジアムが建つイメージ……羨ましい。

スタジアムツアーは15ドルで1日3回開催。試合翌々日に参加したのでガンバサポいるかなと思ったら誰もいなかった。というか、ツアーの参加者は全員で3名。ほぼ貸し切り状態で喜ばしいのだけど、英語が話せない私的にはなかなかハードな1時間半だった。また、ガイドのおじさんはやたら写真を撮ってくれます。記念写真好きの方にはオススメ。


スタジアム外観


スタジアムツアーはGATE2から受付へ


大人は15ドル


チケット代わりにパスを貰えます(持ち帰り可能)


屋根は開閉可


VIPルームからの眺め。楕円形のピッチはAFL仕様


観客席は53000人収容


観客席は可動式でサッカーの試合時は前に出てくるとの事


スポーツ以外に音楽ライブや・・


バイクのイベントまで開催される利用シーンの幅広さ


メディアルーム(紙媒体)


TVスタジオ


初めて聞いた「タイムキーパールーム」


メディアセンターの中に入ると…


記者会見ルーム


一緒に周ったおじさんもノリノリ


ミーティングルームはMCGと同じレイアウト


リハビリでも使うお風呂


スポンサー看板。日本でも馴染みの企業も


ウォーミングアップ場


審判用通路は安全面を考慮して屋根付き


選手用の入退場口は開放的


あぁ……最高の眺めだ


ここでプレーしてみたい


ベンチは意外に質素


スタジアム内はWi-Fiがi飛んでいて、良い席の人はタブレットでスタグルを注文できるらしい


コンコース


スポンサーが年間で購入している席には企業ロゴ

そして、やっぱりこのスタジアムでもMCG同様に「企業ルーム」や「メンバーズルーム」類いの部屋が充実。ウィキペディアで調べると≪13 宴会場≫≪66 企業ボックス≫らしい。それだけ稼働しているのが凄い。スタジアムは社交場であり、ビジネススペースであり・・・いやはや、メルボルンに住みたいですな。


メこんな場所で試合前の時間を過ごせたら快適だろうな


ゲーム


企業ルーム。あらゆるスポーツグッズコレクションも展示


ガイドが「W杯で優勝した時のトロフィーだ」とオーストラリアンジョークをかました展示物


マーク・ヴィドゥカのスパイク。彼はメルボルン出身


色んな雰囲気のカフェが存在


勿論、バーもあります


結婚式の二次会とかできそう


ガイド曰く「超VIPしか入会できないクラブ」


ガイド「この部屋はお金の匂いがします」


ここで食事するのは観客に見られて恥ずかしい気がする


また違った会員限定のスペース


料理はとても美味しいとの事。スタグルのレベル高そう


スタジアムの名前にもなっている「ETIHAD航空」の部屋

関連記事:【ACL遠征記】メルボルン・クリケットグラウンドのスタジアムツアーに参加した話



【ACL遠征記】メルボルン・クリケットグラウンドのスタジアムツアーに参加した話

メルボルン遠征記を決めた理由の一つに「メルボルンはスポーツの町だから」という事がある。それをよく表している写真がある。



写真上部に写っている大きな丸い施設が今回紹介する「メルボルン・クリケットグラウンド(MCG)」。MCG周辺にもスタジアムが集中しているのが分かって頂けるはず。ちなみに、このエリアは都心の環状線からひと駅離れたに過ぎない場所で、東京で例えれば「浅草橋」、大阪だと「東淀川」みたいな事。日本では想像できないスポーツ施設の在り方で、まさに「スポーツの町」。


MCGの外観


入口にはレジェンド選手(クリケット)の銅像


最寄は「リッチモンド駅」


MCGの隣には全豪オープンの会場「ロッドレーバーアリーナ」や…


ガンバがACLを戦った「AMMIパーク」


このエリアは「オリンピックパーク」と呼ばれていて…


五輪のエンブレムがあらゆる場所に


カフェ併設で快適に練習見学が可能なクラブハウスも


クラブハウス内に飾られていたトロフィー


グッズショップも勿論併設(海外は子ども用グッズが豊富)


おしゃぶりはスポーツグッズの定番


AMMIパークだけでも4つのクラブチームが利用


芝生がある景色は素晴らしい


クリケットチームのエンブレム

そして、いよいよMCGの中へ。所要時間は充実の2時間。つまり、見所が沢山あるという事で、ガイドさんはスタジアムの各施設の説明や、歴史を話してくれた。なかなかのハードワークだと思うが、ボランティアらしい。これがスポーツが文化になるという事だと思った。ボランティアの一人一人が地域の財産であり、誇りなんだろうなぁ…と。このMCGツアーは人気ゆえに時間指定ではなく、随時出発。つまり、ボランティア(ガイド)の数も多い。すごい。


ガイド。ACLの結果も把握されてました


芝生を暖める機械


観客席


ベンチにはゲータレードの広告


観客席から見たピッチ


傾斜


スタジアムからの景色。都会に存在する事が奥に見えるビルから分かる


クリケット用のアップ施設。ブルペン的なスペース?


スマホ充電器。スタジアム内はWi-Fi完備


プール。クールダウン用


ウォーミングアップ施設


マッサージルーム


ミーティングルーム


記者会見ルーム


メディアセンター


紙媒体用ルーム


TVメディアルーム

MCGはかなり大きなスタジアム。映画館やホテルが入っているなど複合型ではないが「カフェ」「VIPルーム」「メンバーズルーム」などコミュニティを意識した部屋が大量に存在するのが特徴。メルボルンにおけるスタジアムの使い方が窺い知れる。スタジアムは単なるスポーツを観る場所ではない。スタジアムを中心とした街づくりがあるのだろう。想像すると羨ましくなった。


メルボルンは街中にも、スタジアム内もカフェだらけ


スポンサールーム


コンコース。ホテルの様な雰囲気


会員が入れるスペース


クラブハウスの入口?


スタグルというレベルではないグルメが提供されそう


博物館的な機能があるのも特徴


MCGの歴史を表現した絵


クリケット初期の頃の様子?


絵以外も

2時間のスタジアムツアーで感じたのはスタジアムは機能面だけでは語れないという事。所詮スタジアムは「箱」に過ぎず、どれだけ素晴らしい施設や最先端の技術があってもそれがスタジアムの評価には直結しない。スタジアムは「生き物」で、どのような歴史を重ねてきたかで価値が決まる。スタジアム内のあらゆる場所でスタジアムにまつわるエピソードを教えてくれるガイドさんの言葉にMCGの重厚な雰囲気を形成しているものが何か理解した。

そして、以下の写真はスタジアム内に併設されている「国立スポーツ博物館」の一部。スタジアム同様に非常に大きく、3時間程度滞在。凄まじい量のコレクションがあるのだが、競技毎の展示数から推測するにオーストラリアにおけるスポーツは結局「AFL」と「クリケット」なんだと思う。


カンガルーとコアラのアニメーションはオーストラリア中で目にした


クリケットチームのユニフォーム


クリケットの名シーンを流しているエリア


サッカーはこれだけ


サラブレッドの骨


オンラインでのデータ保管が多い事も特徴


年代別にAFLのTV番組を視聴できる機械


ゲームでスポーツを体験できるコーナー


最後はグッズショップでフィニッシュ

関連記事①:【ACL遠征記】メルボルン・ビクトリー-ガンバ大阪@AAMI Park
関連記事②:【サッカー写真館】ブラジルワールドカップ
関連記事③:【サッカー写真館】インドネシアサッカーの風景 ~サポーター編~



【ACL遠征記】メルボルン・ビクトリー-ガンバ大阪@AAMI Park

【メルボルン 2-1 ガンバ大阪】

メルボルンのホテルで書いている。いつもACL遠征時の記事はセンチメンタルな内容になりがちだけど、さすがに試合から二晩過ぎてるので今回は大丈夫だと思う。

正直な感想を書く。

負けたけど楽しかった。結果とは関係ない部分……それはスタジアムにいる人数の多少は関係なく、海外まで駆けつけるクレイジーなサポーター同士だからこそ得られる応援での一体感や、未知のスタジアムへの興奮等が要因だと考えている。異国でガンバを応援できる充実感は麻薬だ。中毒性がある。事実、今回のメルボルン遠征に来ていたサポーターはいつもと同じ顔だった。


応援エリアからの景色。すぐ隣のゴール裏にはメルボルンサポーター

そして、ACL遠征は参戦人数が少ないゆえに毎回コミュニティが広がる事も素晴らしい。「顔だけ知ってる」「SNSでだけ交流がある」みたいな人達とリアルなつながりが始まる。「結婚」「出産」「転職(転勤)」など様々な理由で疎遠になる友人は歳を重ねるごとに増える一方で、試合毎に全国やアジアの各国で顔を合わすガンバサポーターコミュニティはますます大切になる……と、それこそ過去のACL遠征で知り合ったサポーターの方と試合翌日に夕食を食べながら話をした。

「いつものACL遠征メンバー」と書いたが、今回のメルボルン遠征では初ACL遠征という方とも数名知り合えた。海外まで来るようなバイタリティあるサポーターは皆、パーソナリティも魅力的。日本ではそれぞれのコミュニティがあってまず出会わない方々ばかり。ACLに出場したからこそ生まれた出会いの数々に感謝。

楽しいACL遠征がこれで終了するのは悲しい。


サッカー以外のスポーツクラブも使用するスタジアム


スタジアムからの風景。スタジアム周りはスポーツ施設が集中するエリア


コンコース。スタグルはソーセージ中心

■「消化試合」敗戦の意味

応援している最中に「想いを託す」という感覚がのる時がある。感情移入が強くなって感傷的に応援するような事態になる。この試合ではフタに想いを託した。

試合後、フタに対してのみチャントを送られた事からも明らかなようにフタのパフォーマンスは出色だった。フタからのパスが通るたびにチームが活性化。「消化試合」、「チーム状況」、「フタのチーム内序列や年齢」……背景を考えれば考えるほど目の前のフタのハイパフォーマンスに声を枯らさずにはいられなかった。ここでの活躍がフタのキャリアを切り開くとは思えないし、この試合の勝利がチームにとってどんな意味をもたらすのか分からない。そんな中でも頑張るフタの姿に仮に得るものがなくても勝ってほしいと心底思った。

だからこそ、敗戦に試合前には想像できない悔しさを覚えた。フタにとってこの試合の敗戦はどういう意味を持つのだろう。「消化試合は存在しない」なんて青臭い事は書くまいと思ってきたが、それは事実かもしれない。フタのあの姿を観た後に「メルボルン戦は消化試合だから」なんて口が裂けても言えない。そして、それは他の出場した選手にとっても同じであって欲しい。敗戦からしか得られないものは多く、消化試合を消化試合で終わらせてはいけない。


珍しいデザインのスタジアム


夜はライトアップ

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